2019-01-01から1年間の記事一覧

10月12日(土)13日(日)は全国里親大会

まもなく仙台で全国里親大会が開かれる。ちょうどこれに合わせたかのように台風が来る。新幹線は混乱がないように早めに停まるかどうかを発表するという。 思えば、東日本大震災のとき、宮城県、岩手県を回った。貴重な出会いもあった。そうした人たちとも出…

子どもの権利基本法

今年の2月に、国連子どもの権利委員会から日本政府に対して総括所見、勧告がなされた。国内で子どもに対する重篤な事件が相次いでいるにもかかわらず、こうした総括所見などはきちんと取り上げられていないといえる。里親制度に関しても、現在自治体で計画が…

被虐待児の住民票 閲覧制限

今日の新聞によると、DVで逃れた新居に突然夫がやってきた、など自治体の閲覧制限が守られずに、住所が漏えいしてしまうケースが多いのだという。これ、DVに関してのみ話題になっているが、虐待された子どもについても同様のことがいえる。そして何とかなら…

里親との痕跡をなくす

里親宅で暮らした子どもが実親のもとに帰ることになった。一緒に暮らした写真がいっぱいある。それを子どもに託そうとしたら、児相職員から、どれを渡すかは児相が決めると言われたという。 私の体験でも、乳児院にいた子どもを委託される時に写真をもらった…

来年度概算要求 里親関連

来年度の概算要求が8月末に発表となった。里親制度関係はどうだろう。年間予算額を見ると、・児童入所施設措置費等が1318億円。里親への措置費もこれに含まれる。前年比では1億円増えている。・里親養育包括支援(フォスタリング)職員研修事業、0.3億円(前…

子どもが知っておくべきこと

里親家庭で暮らす子どもが知っておくべきことがあるのではないか、という話を里親とした。もちろん里親が勉強すべきことも多いが、子どもだって里親制度のことなど、知っておいてほしい。そうしないと、窮地に立たされることだってある。 たとえば、高校に進…

里親に年金を

里親の活動は社会貢献で、身分的な保証もない。養育中の事故などがあった場合でも施設と対応は異なるなど、これまでの持論をある里親に話したところ、それでも私は職業的な里親などのなるのは反対、という意見だった。 大事なところだけど、養育を仕事として…

PMJフォスターファミリー奨学助成の受付が始まる

関東甲信越静のエリアの話で恐縮です。 この奨学金の募集はすでに告知されているが、10月1日から応募が始まり31日が締め切り。10年間事務局をやってきて、いまは他の機関に移っているが、エリアを限定していることもあって、応募は毎年20人前後。で、採用枠…

両輪の輪、だろうか

長く施設長をしている人が、これからは施設と里親、仲良くやっていくべきでいわば両輪の輪だね、と話す。そんなに目くじらを立てるわけではないが、平成初期に里親になったものとしては、違和感を覚える。当時里親は施設の調整弁だった。施設が満杯のときに…

里親不調について

施設若手職員の研修会に参加した。里親に関連して、不調で施設に戻ってきた子どもに手がかかる、など、以前に言われていた言葉を聞いた。これは施設の文化なのだな、と思うような印象。 里親の間では不調という言葉はあまり使われなくなってきている。里親の…

里親保険を現場の声をもとに変えていけないものか

以前のように長期委託であれば、里親保険も入れっぱなしでよかった。 ところが、措置委託も短くなってきており、一時保護委託も増えている。それをいちいち把握するのは、里親会では無理。忙しい児相が確認をして里親会に連絡をするというのが大半のやり方だ…

消費税が間もなく増税となる・里親家庭とプレミアム付商品券

10月から消費税が増税となる。子育て世代の影響を最小限にするため、プレミアム付商品券を発行するとしている。これ、里親家庭も対象になるものだが、十分な案内がされていないようだ。以下は、以前にこのブログで紹介したもの。 10月から消費税が10%に引き…

雑感

◆里親家庭の高校生で、進学する学生は日本学生支援機構の給付型奨学金に申し込んだと思うが、この度、対象となる大学や専門学校名が発表になった。知人に奨学金申請をした人がいたら、進学先が対象になっているか教えてあげたいものだ。 ◆全世帯型社会保障の…

館山に行ってきた

館山、東京湾先端の洲崎に行ってきた。妻の実家がある。 電車が木更津に近づくあたりから屋根にブルーシートがかかる光景が目立ってきた。 たまたま地元の公民館に立ち寄ったところ、ブルーシートやロープを配っていた。災害用のスピーカーがアナウンスして…

まさかと思うが

こんなブログをやっているせいか、里親からの話を多く聞く。そうした中に、似たような話があって、まさかと思いながら書くことにする。それは、里親からの措置解除。実親のところに戻ることができるのだから、喜ぶべき話なのだが、児童虐待の案件にも関わら…

奨学金の仕送りスタイル

きっと、奨学金をもらったのはいいが遊興費にでも当ててしまった人がいたのだろうか。奨学金を里親が預かり、月々の仕送りのように渡している地域がある。措置解除になった子どものお金を預かって管理する里親というのは、越権行為のようにも思う。 きちんと…

ひとり親、妊娠していないか男はいないか

児童扶養手当の支給に際して、ひとり親に交際している男はいないか、いるとしたら週何日くらい泊まるのか、食事はしていくのか、はたまた妊娠はしていないか、などと聞き、書面で提出させる。このことについて、窓口のハラスメントではないかという相談が多…

沈黙の被災者

千葉県に激甚な被害をもたらした台風15号。安否を確認する電話やメールをいただいた。幸いというべきか、我が家の方はそれほどでもない。不思議なもので、我が家に被害がなく、報道もされないと、被害がないのでは、と自分に言い聞かせることになる。 ところ…

その名も「親なきあと相談室」

高齢になって、障害のある子どもを残して死ねない、なにか方法はないか。そんな相談室があって最近話題になっているという。 私の周辺にも、高齢になった元里親が知的障害のある元里子と暮らしていて、この後どうしようという人がいる。 福祉の谷間、という…

ポリティカル・コレクトネスと里親

ポリティカル・コレクトネス。最近知った言葉だが、政治的・社会的に公正・中立な言葉や表現をしていこうという動き。差別是正活動と言える。容姿・職業・性別・文化・人種・民族・信仰・思想・性癖・健康(障害)・年齢・婚姻状況などの表現に社会的な差別…

里親とは何か(里親保障について書いてきたことのまとめ)

里親とは何か。里親保障として書いてきたが、里親の学校で議論をしたこともあるので、あたらめてポイントのみまとめておく。 <養育中の事故の補償>里親とは何か。分かりやすい事例として、受託している子どもに事故が起きた場合の責任について施設と里親に…

里親と資格

このところ里親とはなんだろう、という書き込みをしてきた。まあ、単なるボランティア。仕事ではない。ということは、事故が起きても保障はない。不適切な養育ということで辞めていく里親も多い。ボランティアだから国家資格からも縁遠い。国家資格を与えら…

一時保護と里親

戦後まもなく、GHQによる日本の児童相談所に対する査察が行われたが、その際に、一時保護についてはそれに代わる家庭環境を用意するように、との指導があったが、その査察が済むと、日本は児童相談所内に一時保護所を設けることになった。今回の国連子どもの…

デザイン変更

気分の問題ですが、ブログのデザインをかえました。

里親保障10

蛇足風になるが、里親は私人であり、養育は業務ではない。里親はいったい何者なんだろう、と考えてきた結論。 要は身分的保証はないまま、つぶされていく要素が強い。どうしたらいいのだろう。 まず、最初の里親研修について、どんな名目になるか分からない…

こども六法

最近話題になっている『こども六法』が本屋さんで売り切れだという。 それにしても、どうしてこれまでなかったんだろうと思ってしまう。 本書は絵本のような体裁だが、子ども関連の法律をきちんとまとめたような六法もぜひ欲しいところだ。 そして、行きつく…

すでに養育中にいただいている恩返し

年を取ると涙が目じりの皺に入ってパチパチやっても乾かない。手で拭っていると家内が起きてきて「どうしたの、泣いてるの」と声をかける。「うん、泣いている」とは言えなくて、余計なお世話だと思う。NHKのテレビ小説「なつそら」も終盤に入って、戦争孤児…

うまく表現できないが困難を感じている(イン・チャイルド)

里親から聞くことで多いのは、発達障害や愛着障害とまでは言えないが、養育が難しいということ。 最近、イン・チャイルドという言葉を聞くことがある。『その子、発達障害ではありません』という本が売れている。読んではいないが、ネットで調べてみた。こん…

子どもの権利を3つ述べよ

次回の里親関係の読書会のテキストになった『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディみかこ著)を読んでいる。本書は、イギリスの中学校(元・底辺中学校)に通う息子について書いたもの。そこに、シティズンシップ・エデュケーションの…

債務の引継ぎ

社会的養護の当事者が満年齢で措置解除となり、親元に帰ったら、借財が残されたまま実親が亡くなっていた、という話を聞いたことがある。1千万を超える借財で、その人は数年間払い続けている。こんな話を思いだしたのは、遺産相続で残された借財の放棄が、そ…