2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

援助照会の見直し

生活保護の申請を阻む最大の壁が家族に援助が可能かどうかを問い合わせる扶養照会。法律上、扶養は生活保護に優先するが、扶養を受けられるかどうかは保護の要否に影響しないものとされている。厚労省は援助が期待できないと判断する場合の具体例を整理して…

エフ休暇

今年度から不妊治療の保険適用が広がった。働きながら治療に向き合う人も増え、企業の対応が問われている。ある企業の取り組みで、こうした休暇について「エフ休暇」(femaleの略)と呼ぶ。社内のシステムで、申請する際に、不妊治療か通常の有休などどの休…

児童相談所業務についての第三者評価

児童相談所の業務が問題なく行われているか、第三者評価によって判断しようという試みが各地で始まっている。多くは虐待案件についてのものだが、里親家庭からの一方的な措置解除についても対象にできないものだろうか。 第三者評価は、2019年の児童福祉法の…

里親の映画の自主上映について

里親をテーマにした映画『育ててくれて、ありがとう。』の上映告知をしましたが、自主上映会開催方法をお知らせします。東京で劇場公開された映画『育ててくれて、ありがとう。』の自主上映会が開催できるようになりました。この映画は、『こども食堂にて』…

里親ガイドブックを作る動きはないのか

携帯用の里親登録証について国の動きがあった。 それで思い出すのだが、都道府県の里親制度の取り組みと届出用紙などを入れた里親ガイドブックを幾つかの都道府県が作っている。東京都や北海道のは充実しているが、もっと簡単なものを作っている都道府県もあ…

携帯用里親登録証の作成について

私の場合、子どもが警察沙汰になったときに、私が行っても「ああ里親ですか」みたいな対応で残念に思ったことがある。多くの場面で、里親であることを証明しなくてはならない。地域によっては、たとえば山梨県や埼玉県などではずいぶん前から、写真入りの携…

日本語不自由な子、58000人

文科省の調べで、外国籍や日本国籍でも海外の暮らしが長いなどの理由で十分日本語が使えず、特別な指導が必要な子どもが21年度で58000人いることが分かった。 先にも書いたが、十分な支援体制のない地域では特別支援学級に行っているという。 里親家庭にくる…

小6ヤングケアラー

厚労省の、小学生のヤングケアラーの調査結果が出た。 小6の6%がヤングケアラーだということである。「ほぼ毎日」が52.9%。 気になるのは「周囲に相談したことがない」76%、「誰かに相談するほどの悩みではない」72%、「相談しても状況は変わらない」13…

「出自を知る権利」を阻むもの

第三者の精子や卵子を使って不妊治療を受けたカップルから生まれた子どもが成長した後に自分の遺伝的なルーツを知ることのできる権利を「出自を知る権利」というが、日本ではドナーのプライバシーを守るため、伝えない決まりとなっているという(日本産科婦…

条例で児相の第三者評価

虐待案件などの対応で、児相の業務を第三者が評価する条例が福岡県で施行された。条例で義務付けられるのは全国初(第三者の評価の実施については全体の5%程度で行われているという)。 里親と児相のトラブルについてもこうした第三者評価が行われようにし…

里親になって気づくこと

先に、無国籍・無戸籍の子どものことを書いた。養育の経験があるとそうした記事に関心が寄せられる、と。 それで思うことだが、里親登録して、その時に事前勉強してみようと思っても、戸惑うばかりではないのだろうか。虐待を受けた子どもとか、多くの事例の…

無国籍・無戸籍の子ども

新聞などを読んでいて、無国籍・無戸籍の記事があるとつい読んでしまう。無国籍の子どもを養育した経験があるからだ。今日の朝日新聞にもそうした記事があって、すいぶん参考になった。 これまでの記事で、無戸籍の子どもは800人とか書かれていた。実感レベ…

男性の育休と里親

この4月から、男性も育休をとるようにという動きがある。まあ、それだけ取る人が少ないということでもあるのだろうが。 30年前のことだが、里親になって子どもの養育をしていると会社の人事部に話したら、扶養家族になった。 近年の男性の育休、里親の場合は…

保護ってなに?

3月31日の毎日新聞だったか、「保護ってなに」の記事があった。要保護児童とかいうけど、当事者である子どもたちにどれだけ理解されているのか、という記事だった。 虐待を受けていた子どもが、学校で児童相談所のことを知る。しかし保護されると唯一大事に…

『海を見た日』を読む

アメリカの里親家庭の主に子どもたちを描いた小説『海を見た日』(M・G・ヘネシー著、すずき出版)を読む。先に書いた児童文学者のお勧めの一冊。先の『わたしが鳥になる日』が今年3月発行で、この『海を見た日』が昨年5月の発行。 子どもの養育をしない里…