2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

絵本『海のアトリエ』

先に、児童文学者に里親の出てくる本を教えて、と聞いた話を書いた。 その時、里親の出てこない絵本も紹介された。 それがこの『海のアトリエ』(堀川理万子 偕成社)。帯にドゥマゴ文学賞受賞とある。 女の子がおばあちゃんの家に1週間遊びに行くお話。そこ…

日本語が苦手な子どもの処遇

外国生まれなど日本語の不得意な小中学生のうち5.1%が特別支援学級にいるという。きちんと支援されず、目的の違う学級で学ばなくてはならないというのは、行政側の怠慢だろう。外国籍の子どものうち1万人が不就学の可能性があるとも報道されている。 以前こ…

映画『育ててくれて、ありがとう。』が上映される

里親家庭を描く映画『育ててくれて、ありがとう。』が近く上映される。 なぜか協力者として私の名前も出ている。 お知り合いにも勧めていただければ幸い。 里親会などでの上映も可能という。 ■公式ホームページ https://sodatetekurete-arigatou.jimdofree.c…

『わたしが鳥になる日』を読む

知人に児童文学者がいる。コロナ前まで、里親に関する読書会をやっていた。最近会うことがあって、里親に関する本を教えてもらった。 その1冊が『わたしが鳥になる日』(サンディ・スタークマギニス 小学館)。アメリカが舞台になっている。里親宅を転々とす…

未委託里親問題

あえて問題と未委託里親につけた。令和2年度の里親登録総数は14401世帯。委託されている里親は4759世帯。この中には養子縁組を希望する里親もいて、必然的に未委託里親が多くなるかもしれないが、それにしても半数以上、6割もが未委託状態。 児相に聞くと「…

アロマンティック、アセクシュアルなど

LGBTの人たちと活動をともにしてきた。もちろん、里親登録したいというようなLGBTの人たちもいた。 最近言われているのは、アロマンティックやアセクシャルという言葉。他者に恋愛感情を抱かないのがアロマンティック、他者に性的関心を抱かないのがアセクシ…

ジェンダー平等と里親制度

家事や子育て、もちろん仕事においても、男女のどちらかが役割として定まっているのはよくない。ジェンダー格差につながるから。その動きが急速に進んでいるように思う。 それにもかかわらず、里親制度においては、あまり取り組まれているとは言い難い。研修…

里親への一時保護

一時保護はまだ措置児童になっていないが、暮らす場所としては里親家庭がいいと思っている。でも、脱施設化のために一時保護は里親家庭で、という声は上がっていない。一時保護所が満杯だからなんとかお願いしたい、という感じだ。 乳児院や児童養護施設だと…

児童虐待自動判定システム

警察庁は子どもの虐待件数を発表した。10万8000人を超える。 以前は、警察からの虐待件数の発表はなくて、児相のみだった。時代は変わるものである。警察庁は、新しく、児童虐待判定システムを導入したという。端末にチェック項目を入力、判定に基づいて対応…

地域にはいろいろなルールがある

ある地域では、待っている里親が多いから委託する子どもは一人だけ、と児相職員から言われるという。未委託里親は6割。確かに多いが、そのために「一里親子ども1人」と決めているわけではないようだ。 なるほど、というような言葉で言われると、後になって引…

再措置はなぜダメか

里親が子どもを実親の元に帰して、やっぱり養育が困難という場合、再措置ならこれまでの里親が育てたいというのは一般的な思いだろう。しかし、児相職員は「それはだめ」という対応が多いのではないか。 児相職員が疑うのは、子どもと里親が共謀して、実親と…

児童福祉法改正、閣議決定

国会の議論の前に閣議で議論されるが、次の児童福祉法改正の件で、4日に閣議決定されたとの報道。 児童相談所の一時保護について裁判所が判断する司法審査が導入される。国連の子どもの権利委員会から、日本への指摘で繰り返し言われてきたことがやっと具体…