『わたしが鳥になる日』を読む

知人に児童文学者がいる。コロナ前まで、里親に関する読書会をやっていた。最近会うことがあって、里親に関する本を教えてもらった。

その1冊が『わたしが鳥になる日』(サンディ・スタークマギニス 小学館)。アメリカが舞台になっている。里親宅を転々とする主人公(11歳の女の子)。転々とすることが当たり前だと思っていて、行政担当者も施設で暮らすことを提案したりはしない。

その子どもが心を許すことになる里親が描かれる。それは日本の里親にも参考になるだろう。命令や指示をしない。提案の形で子どもと話す。

帯にも書いてあるが、「どこかへ飛び立ちたい人のために」とある。「傷ついた心に響く希望に満ちた物語」とも。

これから読む人のために、あまり具体的な説明はしないつもりだが、子どもの心を動かすには、参考になる本と言える。