ショートスティ里親を機能させるように

これまでにも何度か書いてきたが、東日本大震災の時に津波被災地を回り、厚生労働省に「近隣里親」を提案した。近所の人たちが里親になって孤児を受け入れよう、と。その動きのなかで、親族里親を制度として充実させた経緯がある。

全国の里親会にも緊急アンケートをして、結果3000人の孤児を受け入れられることも分かった。孤児のための寄付活動も開始し、何億円もの寄付をいただくことができた。

こうした動きが被災者や子どもたちに元気と勇気を提供できたのではないか。

今回のコロナ感染で、親が感染した場合、子どもたちの養育を心配する声が挙がっている。もちろん親類縁者がいる場合は問題ないが、いない場合だって多いのではないか。

今年度から国が予算化したショートスティ里親。実際にはまだ制度化されているとはいえない。しかし、この制度はこんな時期にこそ機能するものではないかと思っている。

里親が、措置児童だけでなく、課題をもった家庭への予防的な活動をする。今回、ストレスが嵩じて子どもをたたいてしまいそうだ、との声が寄せられている。そうした時に役立てる里親がショートスティ里親だ。