新型コロナと養育困難問題

状況の変化のなかで、新型コロナの問題が子どもの養育問題へと関心が移ってきていることを整理しておきたい。

4月22日、家庭内感染が指摘された。23日には無症状感染の問題も。17日には海外の動きとしてコロナ孤児が紹介されてもいる。軽度の感染者の自宅療養が勧められて、今日の報道では1000人以上。一方でそうしたなかから死亡者も出た。別居家族ということで親に会えない家族の問題も。(ニュースにはなっていないが、里親家庭では、子どもたちの親との面会ができないなどの問題もある)。死亡者が出たことによって、自宅療養は取りやめホテル対応となった。

大阪府知事が、子どもからの声を紹介しながら、両親発症の場合、小さな子については福祉施設か里親で対応するよう検討すると発言。しかし翌日(24日)には、ホテルを用意すると発表。それは、親との濃厚接触があり、里親などに感染を拡大させる危険性があるとしている。宿泊施設に払う費用は府が全額負担するとしている。

両親発症の場合の子どもの世話はどうするのか。国立成育医療研究センター病院長のコメントでは「同じ家庭で生活する子どもは濃厚接触者、検査結果が陰性でも偽陰性や再検査で陽性になる可能性が高い」として、児童相談所や施設での一時保護もだめ。大人の方が重症化しやすい。児童相談所や施設全体が破綻しかねない、としている。

子どもの養育困難問題、現在のところホテル対応となったが、具体的なところは見えていない。誰が面倒を見るのか、一時保護扱いなのか、子どもの保護とはいえ軟禁状態に対して子どもの意見表明は。

医療に詳しい里親は意外に多い。専門里親は養育の難しい子どもを包括していて分かりづらいが、医療の知識をもった里親類型を作るべきではないか。