保護ってなに?

3月31日の毎日新聞だったか、「保護ってなに」の記事があった。要保護児童とかいうけど、当事者である子どもたちにどれだけ理解されているのか、という記事だった。

虐待を受けていた子どもが、学校で児童相談所のことを知る。しかし保護されると唯一大事にしている学校に通えなくなると聞かされて断念する話も紹介されている。

保護の必要な子どもは、なにも虐待だけではない。親の病気や貧困、さまざまな理由が考えられるだろう。そういう時、現在の境遇がひどいと知っていても、その境遇そのものを自分が守っていかなければならないと思う子どもたちも多い。

何より、社会の保護の仕組みを子どもたちに教えなければ、それを利用することもできないだろう。先生や親が知っていればいい、というものではない。さて、どこがそれをやるのだろう。本来、児童相談所がそうした当事者への告知もするべきだが、いまの児相の体制では難しいだろう。学校、ということになるだろうが、分刻みのスケジュールだったりして、先生にも子どもたちにも余裕がない。

体制の問題もあるが、この保護という考え方を当事者である子どもたちにどうしたら理解してもらえるのだろう。里親でさえ保護の仕組みや現状をきちんと説明するのは難しい。

方針としてあるのだろうか。保護児童の人数は大きく変わってはいない。しかし報道などで知る限り、保護の必要な子どもは増えているように感じるのだが。