里子への性暴力を許さないために

里親の男が里子として預かった少女にわいせつな行為をしたとして逮捕されたが、長野県は里親家庭への支援体制を強化するとしている。子どもがSOSを出しやすい環境を作るとしている。新聞記事によると、

県は業務委託している里親支援機関「里親家庭サポートセンター結いの実」に、新たに「心理訪問支援員」を1人配置。心理学の基礎知識や技能を身につけた支援員が、夏頃までに全里親家庭を訪問し、里子、里親と面談する。里子のなかには、里親に自分の意見や要望を話すと「家を出されるのではないか」と心配して本音を打ち明けにくい場合もあるため、担当者は「子どもの表情や言動から小さな変化にも気づける心理学の専門家により、きめ細かな心のケアに取り組む」とする。

里親への支援では、委託後定期的に家庭訪問を行う「里親等相談支援員」を1人増員。県内では3人目として「結いの実」に配置され、里親が抱える育児の悩みを聞き取り、助言する。

また、里親家庭で暮らす子どもたちが、虐待について学び、相談先を知ることができる「子どもの権利ノート」を刷新する。現在配布しているノートは、児童養護施設などで暮らす子ども向けの内容になっているためで、今年度中に、里子向けの新しいノートを年齢に応じて数種類作成する。

さらに、里親家庭に入る子どもが、虐待を受けた場合などの相談先として弁護士と連絡先を交換する制度も新たに導入するという。