2019-01-01から1年間の記事一覧

本 『むこう岸』を読む

柏市の児童文学の本屋さん「ハックルベリーブックス」で、2,3か月に一回くらい読書会をやっている。今回読む本は安田夏菜さんの『むこう岸』(講談社)。 お父さんが医者で経済的に恵まれた男の子は勉強ができる。受験難関校に合格するが、もっと勉強でき…

言葉 ローマ教皇が帰っていった

高齢にもかかわらず終始にこやかに、しかし言葉は厳しく語って、帰っていったフランシスコ教皇。「核保有は途方もないテロ行為」などの名言のなかに、こんなのもあった。 「最も重要なのは私が何を持っているか、あるいは何を得るかではなく、誰とそれを共有…

言葉 きょうだい児・生きる冒険地図

昨日書いた『紅のトキの空』に、障害のある弟をもった姉というシチュエーションが多いと書いた。 それで思い出したが、なんらかの障害をもったきょうだいのいる子どもを「きょうだい児」という。自分が頑張らなければ、と思って張り切る子どものことだ。最近…

本 『紅のトキの空』を思いだす

以前に読書会で読んだ『紅のトキの空』(ジル・ルイス著、評論社)を最近よく思いだす。お母さんが家事をしないので、12歳の少女が懸命に家を切り盛りする。発達障害の感じのする弟もいて、家庭は破たん寸前。それでも3人で平和に暮らすことが少女の夢。どん…

言葉 インディアンのことわざ 

「人を助けたらその人の人生に責任を負わなければならない」。なんか里親に関係しているような言葉だと思った。インディアンのことわざだという。『流』(東山彰良著)から。

奨学金 在学生を対象11月で締め切る

11月12日にもこのブログで書いたが、国の奨学金、在学生を対象にした申し込みが11月いっぱいで締め切られる。意外に反応がないので心配している。 里親周辺に盛り上がりがないのは、奨学金の縄張りが文部科学省だからではないかと思っている。社会的養護や里…

子どもの権利 どれだけ知っているのだろうか

国連の子どもの権利条約、どれだけ知られているのだろうか。セーブザチルドレンが今年の夏に行った3万人調査を紹介する。 内容までよく知っている、は子どもで8.9%、大人で2.2% 内容について少し知っている、は子どもで24.0%、大人で14.2% 名前だけ聞い…

里親制度 社会にどれくらい知られているか

里親を増やしたいなら、時系列的に、里親制度が社会からどのくら知られているか、という調査があってもいい。 手元の資料でみたら(日本財団、里親に関する意識・実態調査報告書、2019年3月、サンプル10000)、 ・内容をよく知っている 6.6% ・内容をある程…

話題の言葉 7月22日~11月7日

個人的に話題の言葉を拾うのが趣味。今年後半の子どもや女性に関するものを紹介したい。▶パプリカダンス パプリカはNHKの2020年応援プロジェクトの名称。これに合わせて踊るダンスが子どもたちの間で人気。▶赤ちゃんマーク日本航空のウェブサイトで、小さい…

民間の里親支援 七五三の子どもにお祝い金助成

里親家庭に措置されている子どもが七五三を迎えるようなら、お祝い金がもらえる(限度額3万円)。もちろんお祝い金なので、お祝いとしての支出であること。里親仲間に該当する人がいたら教えてあげましょう。助成の名称は「ジェイストーム七五三お祝い助成金…

子どもの権利 障害者の権利に学ぶ

日本は子どもの権利条約に批准しながら、国内の権利擁護の仕組みがなかなか作れないでいる。それに比べて、障害者の権利条約は国内整備も進んでいる。そういうわけで、今日、障害者の権利に関する勉強会をやった。 子どもの権利では「最善の利益」が原則だ。…

厚生労働省動向 体罰問題

現在、厚生労働省において「体罰禁止ガイドライン」を作成検討中。6月の児童虐待防止法の改正等によって禁止される体罰の考え方・範囲等については、ガイドラインで示すこととされており、現在、厚生労働省(子ども家庭局長)の下に設置された検討会において…

奨学金 民間がねらい目

来年度から国の給付型奨学金が大幅に充実する。そうしたこともあって、民間の運営する給付型奨学金への応募が少なくなっているようだ。そういう意味では、逆に、民間の奨学金にチャレンジしたいものだ。

奨学金 在学生の申請が始まった

来年度から高等教育の無償化が始まる。と言っても、養育者の所得制限があるから、完全無償化ではない。でも、里親家庭の場合は養育者の所得制限は関係なく、社会的養護下の子どもたちはすべて対象になる。すでに高校3年生の申請は8月で終了しており、対象と…

里親の勲章

私が関わるようになる前の里親会は、里親と言えば篤志家の活動だったように思う。支部長になって初めて会合に出た時、前の支部長も来ていた。なんとか工業の会長ということで、子どもたちにお小遣いと称して千円ずつをあげていた。ああ、こういうことは私は…

千葉市職員が一時保護の受け入れを始める

私は市川市在住。で、千葉市の話はなんだか複雑な気持ちになる。県のことではないし、しかし遠方のことではない。また、市長の熊谷氏は官民協議会で何度かお会いしているので、応援したい気持にもなる。 その千葉市、職員が市内の一時保護の受け入れを始める…

脆弱な家庭が当たり前なのか

続けて読んだ小説が2つとも家庭の危機なのに、それが危機というより日常的なのに少し驚いた。一つは雑誌『すばる』の新人賞をとった「犬のかたちをしているもの」。奥さんが婦人病のためセックスができない。そこに妊娠をした女性があらわれる。旦那の子ど…

フォスターユース・サミットに行ってきた

東京・新宿で開催された第6回ユースサミットに行ってきた。アメリカから二人のユースも来ていて、一つは政策アドボカシーについて話していた。州の法律改正に向けたロビー活動など。郡、市といった地域における政策アドボカシーもやっているとか。そこで、現…

フォスタリング機関が所有する里親

『里親だより』の取材で長野県のうえだみなみ乳児院を訪ねた。こちらのフォスタリング機関は里親開拓の活動をして、希望者がいたら研修後、養育里親として認定されたのち、フォスタリング機関として「フォスターホーム」として認定するのだという。いわば独…

里親会ってなんだ

里親ってなんだ、と考えてきた。役割ではなくて身分的なもの、について。では里親会というのはどう考えたらいいのか。 里親会って3段階に分けて考えることができると思う。 最初の段階は行政が作らせた。とくに児相が必要とした。施設とは連絡が取りやすいが…

身の丈発言と社会的養護

文部科学相の発言が波紋を呼んでいる。「自分の身の丈に合わせて頑張ってもらえれば」。 社会的養護関係者は、子どもには貧困の連鎖を断ち切ってもらいたいと思っている。同じ連鎖のなかで繰り返さないように。そのために文部科学省も給付型奨学金を充実させ…

措置費などの通知が出た

10月18日付で、厚生労働省家庭福祉課から今年度の措置費などが通知された。4月にさかのぼって支給される。里親に関連する部分としては、一般生活費で乳児分1人月額が58570円⇒58830円、乳児以外分1人月額50800円⇒51020円。里親手当は月額保護単価が86000円。…

里親認定時の収入チェック

偶数月の15日のスーパーなどの客数や売り上げが給料日を超えているのだという。それだけ年金生活者が多くなったということだろう。 ところで、里親認定に当たって、収入額を申し出る仕組みがある。もちろん生活困窮者では養育は難しいので、そのあたりをチェ…

『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』がでた

『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』(合同出版)が発行になった。まだ読んでいないがぜひ読みたい本だ。ただ、代替養育についてどれだけ触れているか?

公務員が率先して里親をやること

千葉市が職員の里親登録を進めるために研修に出る際には出勤扱いにするという。子どもを受託するときにも休業扱いにする、と。 熊谷市長には家庭養育の官民協議会で何度かお会いしたことがある。首長自らが里親普及のためにできることをやる、ということは大…

心のパーマネンシー?

最近パーマネンシーという言葉を聞くことが多くなった。特別養子縁組など、長期安定的な養育環境を確保することがパーマネンシーだと言われる。 ところで、このところ友人と話しているのが、いわば「心のパーマネンシー」とでもいえること。何歳になっても、…

虐待、いじめ、不登校

全国の小中高校などで起きたいじめは54万件、児童の自殺は332人。不登校は16万人。そして虐待通報は15万9850件(いずれも平成30年度)。調査方法を変えたから、など、言い訳のような発表もあるが、生きづらい子どもの環境を反映している。 残念なことは、解…

災害雑感

広域にわたって台風19号の被害が出ている。被害にあわれた皆さんにお見舞い申し上げます。 私も大川小学校を訪ねたりで、3.11を思いだしたり、改めて自然災害との向き合い方を考えることになった。 一昨日の日曜日、いつ復旧するか分からない新幹線を仙台駅…

大川小学校に行ってきた

チケットも買っていたし友人とも約束をしていたので、仙台に行ってきた。先にも書いたように全国里親大会は台風19号のために中止。 ファミリーホームをやっている友人の車で石巻や女川に行く。8年も前になるのか、東日本大震災の時に海岸線を北上したが、女…

全国里親大会は中止

週末の全国里親大会は台風の影響で中止となった。