災害雑感

広域にわたって台風19号の被害が出ている。被害にあわれた皆さんにお見舞い申し上げます。

私も大川小学校を訪ねたりで、3.11を思いだしたり、改めて自然災害との向き合い方を考えることになった。

一昨日の日曜日、いつ復旧するか分からない新幹線を仙台駅で待ちながら、被害の情報をスマホでチェックする。そうしたなかラグビーW杯日本大会の日本戦を観に行く人たちの姿が目立った。日本チームの赤いユニホームを着て。被害と観戦。それがいけないことだとかいうつもりはないが、これから、東京五輪の開催に向けてますます多くなるんだろうな、と感じる。全体がお祭り騒ぎのようになっていくなか、生きることが困難な人たちもいるというような。

3.11のときに、仙台の被害にあった里親家庭を訪問した。1階の半ばまで水につかって、私が行ったときには濡れた畳を出して片付けの最中だった。にもかかわらず明るい。笑顔が絶えない。そのことにこちらの方が勇気づけられたくらいだった。

児童相談所から、委託している子どもを引き上げましょうか、という連絡があったが、この子がいるだけで勇気づけられている、と話していた。その時は思わず頷いたが、子どもにとってはどうだったのだろうかという思いも頭の片隅をよぎる。しかし子どもも元気に災害後の片付けをしていた。

大川小学校のことを先のブログに書いた。亡くなった子どもに対する親の訴訟が結審したわけだが、こうした大きな災害で、里親家庭で委託されている子どもが犠牲になることだって考えられるだろう。そういう時、里親が支払えないほどの損害賠償の訴訟を起こされたらどうなるのだろう。

確かに里親保険に加入しているところが大半だが、億の金額を支払える里親保険に入っている人たちはわずかだ。こうした災害になって初めて、非日常が私たちの周りに起きないとは限らない、ということを感じる。