里親会ってなんだ

里親ってなんだ、と考えてきた。役割ではなくて身分的なもの、について。では里親会というのはどう考えたらいいのか。

里親会って3段階に分けて考えることができると思う。

最初の段階は行政が作らせた。とくに児相が必要とした。施設とは連絡が取りやすいが里親は連絡が取りにくい。そこで、児相内に事務所を置いて職員が事務の仕事もした。しかし本来的な業務とは言えない。そこで一部の里親会は社協に移した。いま、児相に事務局を置いているのが5割くらい。2割くらいが社協。残りがその他。会長の自宅だったり。しかし、児相から出ていけという圧力は高まっていく。

そういうなか、里親の意識も高まっていく。里親会は自分たちで運営していこうと。自主運営。しかし先にみたように、里親そのものに業務性がないので里親会も親睦の域をでない。もちろん研修なども行うが。この段階にある里親会が大半だと思う。まだ児相依存の里親会もないではないが。

平成21年の児童福祉法改正で里親支援が法文にうたわれ、平成23年に具体的な取り組みが始まる。当面は多くの里親支援があった方がいいとして、施設に里親支援専門相談員を置くことにしたり、児童家庭支援センターが里親支援を行うようにしたり。この流れで、里親会も里親支援の機関として認められた。しかし、親睦会の域を出ない里親会への期待はそうなかったように思う。

これからは、多くの里親支援機関があればいいという段階を超えつつある。フォスタリング機関、いわば支援の質に移りつつある。フォスタリングの視点でみるとき、里親会の委託里親偏重の活動は大きな課題として見えてくる。

結論的にいえば、会員同士の親睦のレベルから支援全体に目をやれば、リクルートや未委託里親のフォローなど、別の要素が入ってくる。委託里親の会費で運営する里親会の在り方でいいのか、という感じもする。

すでに里親の自覚を促すレベルを超えてきつつある。