その名も「親なきあと相談室」

高齢になって、障害のある子どもを残して死ねない、なにか方法はないか。そんな相談室があって最近話題になっているという。

私の周辺にも、高齢になった元里親が知的障害のある元里子と暮らしていて、この後どうしようという人がいる。

福祉の谷間、という言い方はよくないかも知れないが、満年齢で措置解除後も里親家庭で暮らして、独り立ちができない。

かつて私の住んでいる千葉県市川市には特殊里親というのがあった。ナシの栽培農家が知的障害の子どもを受け入れていた。昭和30年代のこと。児童労働のようだが、ナシ農家里親のコメントも残っている。児童労働のように戦力になる子どもたちではなくて、でもながく農家で預かることができる、と。

自立できない子どもの問題はまた別の、一つの大きな問題だが、里親制度のなかでもしっかりと課題として認識する必要があるだろう。