新しい形の児童養護施設

我が地、千葉県で、新しい形の児童養護施設ができる、と話題になっている。子ども6人ずつのグループホームで、高齢者のグループホームと一緒に作られ、人と触れ合う開かれた場であるという。施設を巣立った人の里帰りのできる場も作るという。なにしろ、新しいタイプの児童養護施設、というのがウリだ。

だが施設には変わらないだろう、と思う。グループホームで働く人は、そこに住む人だろうか。どこからか働きに来る人だろうか。

いろいろとウリをならべるが、基本は施設なのだろう、と思わずにはいられない。日本にも、ノーマライズというか、子どもたちに家庭を提供しようと取り組んできた者としては、なんだか見た目だけの、開かれた場を作ろうとしているように思えてならない。たとえば、そこで育った子どもたちの、家庭環境のイメージというのはどういうものだろうか。大きくなって、暮らすというのはどういうものか理解できるのだろうか。

里親を増やすために行政は努力をしたのだろうか。以前、シアトルの空港に行ったとき、里親募集のポスターがずいぶん目についたものだが、日本では里親の日とか里親月間にしか目にしない。