2020-01-01から1年間の記事一覧

養育費の不払い対策

離婚や別居後、養育費が振り込まれなくなることは多い。養育する女性の大きな負担になることは間違いがない。経済的に困窮して、子どもが保護される場合もある。 政府は法制化を検討している。

代替家庭養育はどうか

改正された児童福祉法では、第1条で「子どもの権利」をうたっている。子どもを権利の主体としてとらえる考え方。護るべき対象だけではない。 社会的養護の分野では長いこと「養護」という言葉を使ってきた。歴史的には施設から出てきた考え方のようだ。「護…

アドボカシー本

アドボカシー、子どもを権利の主体者として、きちんと意見を聞く考え方。堀正嗣さんの本『子どもの心の声を聴く――子どもアドボカシー入門』(岩波ブックレット)が発行された。まだ読んでいないが、社会的養護関連ではとても大事な考え方なので、ぜひ読んで…

代理ミュンヒハウゼン症候群?

大阪で、母親が乳児に血液を飲ませるという不思議な事件があった。それも一度だけでなく、入院中にもあったという。 これで思いだすのが、代理ミュンヒハウゼン症候群。

コロナ虫歯にご注意を

コロナへの感染を心配して歯医者に行かない子どもたちが増えているという。虫歯を悪化させたり、口腔内の病気にかかることがあるという。

厚労省 児童福祉司など資格創設

厚生労働省ワーキングチームは、子どもや家庭関わる児童福祉司などにの福祉にむけた資質向上のための資格の創設を検討するとしている。 児童相談所で、その職に任用される場合、容易に資格がとれるとされてきた。

映画「朝が来る」、厚生労働省タイアップ

厚生労働省は里親制度、養子縁組制度のPRのためにこれから上映される「朝が来る」とタイアップするという。 もちろんいいことではある。が、里親を増やそうと高い目標を自治体に期待しているのに、これでお茶を濁すの?という気持ちもある。 養子縁組以外…

子どもとマスク

個人的なことだが、マスクをつけると髭剃りあとなどが痒くなる。難聴の傾向もあるので、相手の口元が見えないと何を言っているかよくわからない。マスクによるストレス度は高いほうに属するだろう。また、そういう人は少なくないのではないか。 発達障害児に…

もがれた翼、今年の取り組み

子どものシェルター「カリヨン子どもセンター」では弁護士の皆さんが「もがれた翼」という演劇を毎年やっているが、今年はコロナ禍のなか、9月10日から動画を無料で配信するという。テーマは「子どもシェルター」。 見たい人はユーチューブで「もがれた翼」…

エッセンシャルワーカー

コロナ禍のなか尊敬できる仕事が話題になっている。エッセンシャルワーカーと呼ばれている。子どもや高齢者の福祉に携わる人のことをいうが、こうしたエッセンシャルワーカーと言われる人に共通するのは低賃金で長時間労働。コロナで賃金カットされた、雇用…

つるかめ つるかめ

子どもにはおまじないも効く。痛いの痛いのお空に飛んでけ、といったら、おそらのおじいちゃんが痛くなるからやめて、と子どもがいったそうな。 コロナストレスについて大人社会でもアマビエなどが話題になっているが、子どものコロナストレスにもおまじない…

ネットで語られる神は、私たちの概念と大幅に異なる。 少女たちの間で語られる神は、とりあえず救ってくれる人のこと。カラオケやネットカフェがコロナで閉鎖されて家出少女たちの居場所がなくなった。それで、今年の4月には、ツイッターでのこうした少女ら…

子どものコロナストレス

武漢でのコロナ騒ぎは昨年から。そして日本で感染防止に乗り出したのは今年の3月くらいからか。騒ぎが起こると、子どもの情報は消える。そんなことを思いだしたのは昨日今日の新聞各社が、コロナによる子どものストレスを相次いで記事にし始めたことから。い…

もろもろの情報

コロナのニュースに取り紛れて社会的養育の情報が十分でないという話をよく聞く。そこで、手元の情報をまとめて書いておきたい。 厚労省関係では厚労省人事が8月7日にあり、子ども家庭局についてはすでに触れた。自治体の計画について「みえる化」に取り組む…

内密出産、命か法律か

以下は新聞記事。 『妊婦が孤立した状況で出産が迫っている場合などに限り匿名で出産できる「内密出産」について、熊本市は24日、導入を表明している同市の慈恵(じけい)病院に「法令に抵触する可能性を否定することは困難」として実施を控えるよう要請し…

手話化する社会

子どもの頃から難聴だった。それが幸いして、若いころ、倒産する会社への入社を免れた。これだけでは説明不足だろうが、近年とみに聞き辛くなった。気楽なことを言っていられなくなった。 ところで、コロナ禍の現在、手話が評価されつつある。軽く使うのはオ…

厚生労働省の自治体支援(里親委託向上)

厚生労働省は、自治体の社会的養育計画目標が低迷するなか、自治体ごとの実施状況をレーダーチャートで「見える化」すると発表した。 5年以内に3歳未満の里親委託率75%以上とする目標に対して、達成する自治体は1割にとどまっている。 厚生労働省のとりまと…

厚生労働省人事

厚生労働省は8月7日、人事を発表した。社会的養護関連(子ども家庭局)の室長以上の異動は次の通り。 総務課長 小澤時男氏 家庭福祉課長 中野孝浩 総務課少子化総合対策室長 高鹿秀明

一時保護所はなんとかならないか

一時保護所は社会的養護の恥部といっていいのではないか。昨年2月、国連子どもの権利委員会からも総括所見で「一時保護の在り方をみなすように」言われている。 読売新聞が一時保護所の調査を行い今日の新聞に発表している。一時保護所での怪我が続出してい…

官民協議会の提言

子ども家庭養育推進官民協議会は8月18日、厚生労働大臣に提言書を渡した。内容は以下の通り。 1.子どもの権利擁護に向けた取組の推進① 児童福祉法では、検討規定として、「児童の意見表明権を保障する仕組みの構築その他の児童の権利擁護の在り方について…

家庭養育推進に早稲田大学が研究所を開設

日本財団と早稲田大学が共同プロジェクトを発足させた。早稲田大学は社会的養育研究所を発足させる。日本財団は最大5年の資金援助を行う。 家庭養育(里親養育)の調査研究を行い、エビデンスを得る。上鹿渡先生が所長に就任するという。

母子支援の充実を

子どもの貧困が話題になっているが、単に子どもというより母子の貧困だろう。母子に課題があるのに多くの場合親子分離をして子どもだけを救出する。 母子支援施設は実は社会的養育の範囲にある。にもかかわらず、行政の仕組みは他の社会的養育と違っている。…

虐待死の情報は一切公表しない

おなじ千葉県の、地元のことなのによく分からない。というのは、千葉県の考え方。県は個人情報保護を理由に、新たな虐待死事件の情報は、児童相談所のかかわりを含めて一切公表しない方針だという。子どもの虐待死事件が社会に知らされなくて、闇に葬られて…

全国里親会の要望

里親による家庭養育について厚生労働省に要望書が提出されている。下記の文章は全国里親会の要望。 1.子どもと里親を育てる地域社会の創成「子どもと里親を育てる」社会とは、大きく分類すると国、都道府県、市町村に分かれます。そしてそれぞれに役割分担…

自治体の計画はどうなった?

新型コロナの影響もあって、都道府県の社会的養育推進計画の話題が宙に浮いた格好になっている。厚生労働省のとりまとめ(6月15日現在)によると、70自治体のうち66自治体から提出があった。千葉県、千葉市、鳥取県、横浜市が台風被害や新型コロナで未提出。…

養育が大事か支援が大事か

里親家庭をどう支援していくべきか、どういうわけかここに焦点が当たりすぎているようだ。施設は多機能化とともに里親支援を構築していくんだとして力こぶが入っている。 そして、里親家庭の養育の現場の問題はいっこうに改善していっていないように思う。

子どものマスク

恐縮だが、マスクが苦手で、一人で歩くところなどでは外してしまう。 ところが子どもたちはよく守ってマスクをつけている。ストレスがあるだろうに、親や先生に言われると守らざるを得ないのだろう。 コロナと熱中症、文科省はどちらが大事か判断をするよう…

『ケアの形而上学』森村修 (著)

ケアを形而上学的に考えたら、という本。下記のような内容。 「ただそこにあること」こそケア。愛猫の看取り、父親の認知症、先輩の孤独死、友人に教えられたアート作品―著者が関わる人々や環境がもたらした感慨によって深まる「ケア」の形而上学的問いは、…

手柄

8月になると季節のうえではもう秋。秋の季語に「草の花」がある。花壇で咲くような花でなく、空き地や公園で、名もない花を見かけたりもする。そう、名前のある植物の花だけではない。秋には雑草も花をつける。 『俳句歳時記』を見ていたら、下記の例句にで…

子どもの情報の少なさ

児相職員の里親対応でどうしてこうなってしまうのだろう、と頭をかしげることがある。それは、本来パートナーであるはずの里親に対して、どうやら不振の構造が見え隠れすること。 子どもに関する情報でも、施設に提供する情報よりも大幅に少ない。子どものこ…