2018-01-01から1年間の記事一覧

子どもの印象に残るもの「車とペット」

里親の家庭に短期間来た子どもの話になった。里親の顔は忘れても飼われていた犬の名前を憶えていた話で盛り上がる。子どもは車とかペットに強い関心を持つ。 そういう意味では、里親家庭にペットがいることを一概にいけないとは言いがたいが、一方で、猫の毛…

外国籍の子どもについての調査をしてほしい

いろいろ社会的養護の現実を把握したいものだが、最近思っているのは外国籍の子どもが社会的養護に増えていること。無国籍なども含むが、実態がまったく分からない。ぜひ実態把握をし、こうした子どもがなにに困っているのか調べてほしいものだ。 まあ、調査…

法人と私人

里親が私人であることで決定的に弱い、ということをしっかり考えた人はいるのでしょうか。行政は第二種の福祉事業でもファミリーホームをずっと管理しやすいと考えている。 フォスタリング機関が来年から立ち上がるが、開拓した里親を傘下に入れ、里親会活動…

生育基本法案、ムリかなあ

正確には成育医療等基本法案。超党派の国会議員が上程している法案だが、どうも今期の国会では難しそう。 あまり知られていない法案だが、虐待死の6割が乳児などの報道をみると、妊産婦を孤立させずに子どもの生育の一貫した支援体制が必要だということは誰…

扶養義務と親族里親

親族里親という里親の種類がある。平成14年に専門里親とともに作られた。 三親等までを里親の対象にしているが、三親等までは民法で扶養の義務がある。扶養義務のある人を社会的養護で救済していいのか、という議論があった。そうしたこともあって、養育費は…

里親と親権

先に、親権を話題にしたので、里親と親権について考えてみたい。 親権については民法で「監護・教育権」「居所指定権」「懲戒権」「職業許可権」「財産管理権」「代表権」な どが定められている。このうち「監護権」「教育権」「懲戒権」の3つが里親に付与…

親権への関心

離婚後は子どもに対して単独親権とするが、離婚後も双方が親権を持つ「共同親権」にしようという主張がある。 離婚後も子どもにとっては父母とも親であることは変わらない。親である責任も双方にあるだろう。そのうえで、ふさわしくない親について親権の喪失…

スターマークについて2

ブログにスターマークを付ける人は自分でもブログをやっている人で、自分のブログにも来てほしい、ということのようですね。そうしたメッセージがこめられていると。

スターマークについて

呟きです。書いたことにスターマークがつくことは多いのですが、コメントをいただくことがなくなりました。 新しいブログをつくって読者層が変わったのかも知れませんが、コメントをいただく方が嬉しい、と書いておきます。 フェースブックでもこうした機能…

「ほめ写」と自己肯定感

子どもの写真を我が家に飾ると、子どもは愛されていると感じて自己肯定感が高まるといいます。逆に言うと自己肯定感の高い子どもほど自宅に自分の写真が飾ってあることが多いらしい。「ほめ写」の運動が始まっています。 まあ、愛され感を行動に表すことが大…

児童手当の扱い(里親の場合)

児童手当は養育者に出るものであって里親も対象となります。ところが運用レベルでは子どもに出るものだから口座を別に作ってそこにプールしましょう、ということになっています。まるで子どもにでるものだから手を付けるな、という感じ。 子どもの口座をつく…

9月10月の子どもに関する新語

11月の子どもに関する新語を紹介したら、関心が高そうに感じました。そこで、9月10月のものをアップします。ちなみに私は新語ウオッチングが趣味。ここ20年ほど、1日4個の新語を収集するのを日課にしています。必要があればほかの分野の新語もお知らせできま…

11月の子どもに関する新語

11月のマスコミで話題になった新しい言葉を紹介します。毎月やっていきたい。 <パパ活>女子高校生が熟年男性と会い食事や買い物をしてもらうもの。バイト感覚で広がっている。犯罪の温床になっている。<患者家族滞在施設>小児がんなど病気のために自宅か…

『虔十公園林』(宮沢賢治)を読む

宮沢賢治の短編童話『虔十公園林』を読んだ。あらすじはこんな感じ。 虔十(けんじゅう)は笑うのが好きだがみんなにばかにされるので、笑わないようになった。あるとき、野原に植えるので杉苗700本を買ってくれと母に頼む。兄は、あそこに植えても大きくな…

国連子ども権利委員会の本審査

マスコミ報道はされていませんが、日本政府から子どもの権利条約の批准状況について第4・5回報告が出ています。その本審査が来年1月16日~17日にジュネーブで開かれます。そして2月初旬には報告に対する総括所見、勧告が出る予定。 政府報告に対してNGOレ…

「国際ベビーボックス連盟」設立

熊本の慈恵病院が音頭を取って、国際的な団体がスタートしたとのこと。女性や赤ちゃんに関しては後進国だと思ったが、こうしたことで世界を引っ張っていくのは嬉しい。10か国から11団体が加盟。 事務局長を務める蓮田健副院長は記者会見で「ゆりかごには『育…

複数のマーマ

聞いた話。ある乳児院では職員をマーマと呼ばせているらしい。一人だけでなく、すべての職員をマーマと呼ばせているとか。 そこにいた子どもが里親のもとに来て保育園に通い始めた。徐々に、ママというのは一人しかいないことに気づきつつある。 これは寂し…

未委託里親”率”を低くできないか

里親登録するにはそれなりの覚悟が必要です。子どもが委託されれば、自分の日常生活を変えることも考えておかなければならない。普通、研修を受けて認定されれば子どもが委託されると思うのが一般的ではないでしょうか。 ところが未委託率は異常に高いと言わ…

『裸足で逃げる――沖縄の夜の街の少女たち』を読む

『裸足に逃げる』は上間陽子さんが書いた本(太田出版)。読むことになったのは読書会のテキストになったから。 http://fosterfamily.web.fc2.com/dokusyo.html それにしても、夜の少女たちの現実はすさまじい。DVや妊娠、働きながらの子育て。そういうなか…

「こどもギフト」?

虐待防止に取り組む女性タレントたちがクラウドファンディングでお金を集める「こどもギフト」を始めたとのことです。お金を集めて、児童養護施設の修繕などに使うという。 だれかに子どもをあげるのかと、ドキッとしたが、そうではないらしい。が、それなら…

満年齢での措置解除

満年齢で措置解除になる場合の必要事項を書いてみました。 ほんとうは18歳の誕生日の前日までで措置解除となるが、高校生の場合は卒業する3月まで措置延長となります。その後、進学や障害があって自立が難しかったり、就職できない場合は措置延長となります…

Ⅱ型トラウマとトラウマ・インフォームドケア

奥山先生の話の続き。 トラウマのⅡ型というのは長期にわたって虐待を受けるなどのトラウマ。この場合、まえに紹介した逆境的小児期体験になる。 これを養育者などが取り組む場合、トラウマ・インフォームドケアが必要になるといいます。それにはどうしたらい…

児童養護施設の職員資格を緩和する

18日の日経によると、児童養護施設は人手不足が深刻で職員の資格要件を緩和する方針とか。幼稚園の教諭もOKにすると政府は方針を示した、ということです。養育の専門性を高めていくという方向はどうなったのでしょうか。

小児期トラウマがもたらす病、ACE(逆境的小児期体験)

全国里親大会で奥山先生の話に出てきたACE(逆境的小児期体験)。頷くことが多かった。 小児期の逆境が人間を生物学的に変えるプロセスが解明された、という。幼いころに受けた精神的なトラウマは想像以上に広範囲に及ぶ結果を招く。逆境的小児期体験は人間…

全国里親大会に行ってきました

石川県金沢で昨日今日と開かれた全国大会に行ってきました。懐かしい出会いや小さなダイヤモンドのように貴重な情報の数々。けっして否定はしませんが、全国で11000を超える里親がいても、里親会への加入率は35%程度、そのなかの数百人が集まっても、里親の…

HSC(ハイリー・センシティブ・チャイルド)ってなに?

生まれつき周囲の刺激や他人の気持ちにとても敏感な子どものことを言うそうです。最近関心が高まっているとか。発達障害に似ている、不登校の相談で見つかるケースが多い、ということです。 生まれつきといいますが、こうした気質をもっている親がいると子ど…

フォスタリング機関で里親の環境はどう変わるのか

来年からフォスタリング機関がスタートします。子どもの措置以外の業務(①里親制度等普及促進・リクルート事業、②里親研修・トレーニング等事業、③里親委託推進等事業、④里親訪問等支援事業、⑤共働き家庭里親委託促進事業、の5つ)を整理して、原則は児相が…

子どもの死亡登録検証制度

虐待死がとまらない。社会が子どもの虐待死亡事例をしっかり学ぶ姿勢がないからではないか、と思ってしまいます。 アメリカをはじめとした国々では、「チャイルド・デス・レビュー」と呼ばれる子どもの死亡登録・検証制度が実用化されています。子どもの死亡…

里親認定の審議会って1年に何回くらい開いているのかな

里親認定の審議会って年に何回くらい開催しているのでしょうか。実は議連でこんな質問が出ましたが誰も答えられませんでした。 『里親だより』で地域の里親会にアンケートで聞いてみたところ、年2回開催が最も多く6割を超えていました。開催頻度の高い地域も…

一枚岩になれないワケ

児童福祉法が改正され、社会的養護は家庭養育を原則とする、としながら、なかなかベクトルを合わせることができないでいます。里親関係者の中にも、この目標は乱暴なのではないか、など。 はたと気が付いたのは、里親関連のリーダーとなっている人のなかに施…