どうしているかな しりとりの上手な子

いろいろな事情があって、里親と子どもの別れがある
折に触れて、一緒に暮らした時期のことを思いだす
小学生の男の子
少し乱暴で、素行的にいいとは言えないが、頭はよかったと思う
車のなかでしりとりをする
退屈な車中ではありがたい時間つぶしだ
その子の言った言葉に続くのは
思わず「ライオン」とか「ペンギン」とか「ん」の字がきてしまう
どうやら、それを考えたうえで言葉を選んでいるようなのだ
どんな頭脳構造をしているのだろう、と考えてしまう
会社勤めをしていたこともあって、きちんとした別れができなかった
その子が入院したときも
じゅうぶんな見舞いができなかった
強がりの子どもだったが、寂しがり屋でもあったと思う