デジタル母子手帳より紙の手帳を残してとの声

昔、里親から聞いた話。赤ちゃんから育ててきた女児が小学校に入って振り返りの授業を受けた。その頃から実母に関心が向いて、ぜひ会いたいという。ところが児相に聞いても記録が残っていない。で、委託された時にもらった用紙を思い出したという。本棚の上に巻いたまま放っておいた。妊婦のお腹、子宮を音波で撮った写真。それには隅に書き込みがあってタバコを吸う、と。お母さんは酒は飲まなかったようだけどタバコは吸っていたみたいだね、と娘に話した。

もう十年以上も前に聞いた話だ。そんなことを思い出したのは、母子健康手帳マイナンバーカードと一体になるということを聞いたからだ。

里親や実の親にとって母子健康手帳は時がたつとアルバムのような機能も果たす。子どもにかけがえのない温かい情報を提供する。