金子みすず「土と草」

金子みすずの詩に下記のようなものがある。

草の子どもたちは土に育てられる。それでも、草があおあおと育つ頃には土は隠れてしまう、と。

人間の子どもたちも、大地のようなものに育てられるべきだろう。社会と言ったらいいのか。まあ、身近なところでいえば里親であるとか。

金子みすずを知ったのは、3.11の時だった。テレビコマーシャルが、ずっと金子みすずの詩を流していた。そのころ、高校生になった娘が、携帯で「父」と書くのが恥ずかしかったのか、金子みすずとして登録してあって、金子みすずに電話をすると私に電話がかかってくる。まあ、余談だが。

 

土と草

 

母さん知らぬ 草の子を、

なん千萬の 草の子を、

土はひとりで 育てます。

 

草があおあお 茂ったら、

土はかくれて しまふのに。