親戚の子

アメリカの、里親の出てくる小説を読んだ。来たばかりの子どもとともに、その家の実子と小学校に向かう。友人たちが実子に聞く。どこの子かと。親戚の子だと紹介する。

それと似たことが、我が家の子どもにも起こった。20年近くも前のことである。

電車に乗っていると、私の友人の子どもに出会ったという。友人には3人の子がいて、上2人は勉強もできて優秀だが、その男の子はドラムをやっていて、付き合いもそうした仲間だ(うーん、難しいが、ドラムをやっているからダメな子、というわけではない)。我が家の女の子は電車のなかでであって、当然あいさつをする。そうすると、一緒に乗っていたドラマーの子どもに、「どこの子?」と聞く。少し考えて「親戚の子だ」と言ったようだ。それが嬉しかったのか、帰ってきて何度も話す。

紹介というのは難しいだろう。里子であることを受け入れている子どもならいいが、なかなか里子であることを紹介する必要がない場面もある。

さりげなく、うまく紹介してくれれば、里親家庭という居場所を受け入れることも早くできるだろう。