当事者研究

障害のある人の問題として語られることの多い「当事者研究」。しかし、当事者研究はすべての人の問題である。とくに、社会的養護の子どもたちにとっては大事な概念だと思う。

岩波書店から『当事者研究』(熊谷晋一郎)がでた(2700円で、研究者でない私たちにとってはちょっと高い)。今日の新聞広告を見たばかりで、読んでいないが、ネットなどで熊谷氏の発言をみると、「マイナーな苦労」がテーマになっているようだ。

定義すると「自分が直面する困難や逆境に対し、自分や、世界や、他者との、直接的、間接的なやりとりを通じて、現実にかなったものへと自らの知識や物語をアップデートしようという取り組み」だという 。

当事者主権という考え方もある。マイナーな苦労は自分だけの、いわゆる特権でもある。それを発想の軸にして主張していくことが大事だ。

そうやって考えていくと、誰もがなにかの当事者である。もちろん里親である自分も当事者としての主権からものを言っていったり行動していいのだ。いいどころか、その位置から誰もがアクションを起こす必要があるだろう。