沈没家族

施設にしても里親制度にしても、制度というレールに乗ったとたん、理想からかけ離れる。最大公約数を制度に落とし込むからだろうか。あるいは、制度に安住してしまうからだろうか。そんなことを思ったのは、沈没ハウスの子どもの20歳にあたって、共同保育人の同窓会があったという記事を読んだからだ。

沈没家族はシングルマザーで写真家の加納穂子さんが呼びかけて立ち上げたもので、いろいろな人と子育てができたら大人も子どもも楽しいだろうとの趣旨。いまでは各地にある。

家族制度を軽視することのないようにと非嫡出子に不利な制度を課している政治家の薬にしたい話だ。要は、家族を前提にしなくても子育てはできる、ということ。

そういえば、千葉県には江戸時代に大原幽学という人がいて、社会活動家だった。世界に先駆けて農協を作った人でもある。彼は「換子教育」をやったことでも知られる。士農工商など身分に関係なく養育者を変えて子どもに体験させる。以前ブログに書いた。

http://d.hatena.ne.jp/kino926/20120620/1340177686