この20年間で無理心中で犠牲になった子どもは635人にのぼるとか。で、それは同じ期間に亡くなった児童虐待死者数の約4割を占めるという。こども家庭庁の調べだ。
無理心中が児童虐待にあたるという認識は社会全般に薄い。再発防止策も進んでいない。
犠牲になるなかで多いのは0歳児で77人、次いで多いのは5歳児(53人)、6歳児と9歳児でいずれも50人。主たる加害者で多いのは実母で433人。実父が120人。実母と実父が27人。
無理心中は虐待だという認識を社会に根付かせる必要があるだろう。子どもは護られる存在ではあるが主体の当事者である。道連れにしてよいものではない、人格を持った存在であることを知るべきだ。
さて、私たちに何ができるだろう。地域に住む者だからこそできることがあるはずだ。里親の幾人かは、むしろ地域の子育てを見て、子育てを始めて、結果として里親になった人がいる。この人たちは、無理心中というか心中そのものを防いでいるのかも知れない。
地域に目を向ける里親でありたいものだ。