保護児童の奨学金

ある里親家庭の子どもが高校を卒業して上位校に進学するのに「文部科学省奨学金が充実してきているよ」と教えてあげた。手続きは高校が対象児童に申し込み方法を教えて、申請を済ませたら、次からの手続きは高校が行う。ところが、高校の先生も忙しいのだろう。うちの学校はやっていません、と断られたという。国の制度なのにやっていない、はないだろうと思った。

この奨学金文部科学省がやっているので、なかなか社会的養護の世界に情報が伝わりにくい。高校経由だと、里親家庭の子どもに情報がきちんと来るとは限らない。

5月31日に、文部科学省から通知が出たらしい。虐待を受けた子どもについては申請期間に関わらず、年間を通じて申請を受理する。7月1日から施行する、と。

里親家庭への案内はきちんと来ないから、申請の期間である4月から6月で締め切られると、もうタイミングを逃したと思いがちだが9月―11月も申請期間になっている。そして、専門学校なり大学に入ってからも申請が可能だ。それが今回、時期を定めずに申請が可能となる。

社会的養護の子どもたちにも、一応、申請には条件のようなものがあるが、学ぶ意欲があれば申請は受理されるようだ。この奨学金、給付型と授業料減免型がある。