ストーリーなど、うっかりばらすとこれから読む人の面白さを半減させてしまうので難しいが、結局、私が児相職員のセンスのなさに共感しただけのこと。それも舞台はアメリカなので、やっぱりアメリカもそうなのか、と感じた。
女の子は早産だったこともあって発育に遅滞がみられる。それを気にした母親が児童相談所に行くと、発達障害と診断されて治療を受ける。子どもはその治療をとても嫌がる。
それだけなのだが、非常によく分かる。児相ってその資格を有している人を採用するが、実践的な鍛えられ方をしていない。感性もセンスもない対応に里親はあきれてしまったりがっかりするのだが、そうした思いは無力感のように感じられてしまう。
もちろん、そうでない職員も多いに違いない。しかし、こうしたことに共感してしまう私がいる。
それにしても、いい本だった。里親にお勧めしたい。