里親 守秘義務

福祉職というのはともすると大きく制限をかけてしまう。それは相手のためでなく、福祉職員自身の身を守るサービスになってしまう。

そんなことを考えたのは、児童相談所職員の里親への説明や情報提供についてだ。里親は守秘義務を負っている、だから守るように、といった具合。なにをどう守秘すればいいのか、伝えてくれない。

最低基準では、子どもや実親のひみつについて、と書かれている。なにが秘密なのか教えてくれないと守りようもない。養育指針には「子どもが委託に至る背景や家族の状況のうち子どもを守るために開示できない情報については、境界線を決めて確認し、守秘義務を守り~」とある。何を守秘するかあらかじめ確認するようにとある。ここには触れていないが、子どもの顔をSNSに公開するようなことも問題があるとされる。ただ、ケースバイケースではないだろうか。年齢によっては、子どもの判断に任せるようなことがあってもいいと思う。

里親には守秘義務がある、というだけだと、養育上のことを誰にも話せないのか、ということになりがちだ。実際、誰にも話さず苦しんでいた里親がいた。