里親保障6 最低基準

先日、里親の学校で最低基準をみんなで読んだ。里親として最低基準ぐらいは読んでおこうね、という気持ちだったが、あれ、これまで認識していたことと違うぞ、みたいなことがあった。

まず最低基準というのだから、最低のところが書いてあって、養育の質を高めるならこうすべき、と書いてほしいところだが、定義のようなことが書かれているだけ。どこが最低の基準なんだろうと不思議に思った。

先入観と最も違ったのは「ひみつを守る」こと。一般に守秘義務として私たちは考えているが、最低基準には守秘義務なんて書いてない。子どもと親のひみつについて知り得たことを漏らしてはいけない、となっている。とするなら、どれがひみつに関することなのか教えてもらわなければ守りようがない。

子どもの顔をSNSにだしてはいけない、と言われているが、顔はひみつに関することなのだろうか。

子どもの悩み事など意見を聞くように、とあって、子どもの権利条約に関連したことが書いてあるが、なんだか、子どもが不満をもっているようなら聞くように、という感じ。子どもの意見表明の権利やそれを積極的に助けるためのアドボカシーみたいな書き方にはなっていない。

近年、子どもの権利条約がうたわれて、それなら最低基準に盛り込んでおいた方がいいようなこともあるのではないか。

子どもがマスコミにこんなことを話したいと言ってきたときに、それを押さえつけるような動きだが、子どもの主体性を認めて言ってもいいのではないか、など最低基準から考えることはいっぱいある。たかだかA4一枚くらいのものなのだが。