里親研修にも「科目ナンバリング」の導入を

近年、大学で「科目ナンバリング」を導入するところが増えているという。学ぶ科目を系統別、難易度で番号を振り教育の質を担保しようというものだ。学生は履修計画が立てやすく、大学側は教育が体系的になされているか確認が容易だという。

それで思うことは、里親の研修にこそこれを導入できないか、ということだ。

里親にとって更新研修などはけっこうハードルが高い。一つは養育中に比較的遠方でなされる(だいたい県で一か所)研修に参加しずらいということがある。それも1回だけとなると、日程調整が大変。

もう一つ、里親制度にとって危機的なことがある。里父が働いているとなかなか受講できない。そのため、多くの県で、里母だけが登録する単身里親が増えているのだ。

最近は多くの学びの機会がある。それが更新研修のどの科目にあたるのか指定しておけば、里親はそう難しくなく更新研修の課目を履修できる。

問題はどのセミナーなどが更新研修のどの科目にあたるのか、認定する作業が必要なことだ。しかしそれさえできれば、これからも増えるであろう単身里親が食い止められる。

里親は家族がそろってやることでこそ子どもに効果がある。夫婦の里親制度への理解が大切だろう。底上げに研修を義務付けてきたお役所的が、さあ研修を受講しなさい、ではなくて、こんな方法でも受講が可能ですよ、と提案してほしいもの。

山梨県では里親手帳があって、研修の受講状況を記入できるようになっている。どのセミナーなどが指定研修課目にあたるのか決めればすぐにでも導入が可能となる。