里親がボランティアでしかない証拠

里親が問題を起こしたり正当な主張をしようとするとき、里親はボランティアなのだから、ときちんとした立場ではないことについてあれこれ書いてきた。

先日、上野千鶴子さんの最終講義をテレビで見た。自宅で介護をすると強制の無料労働だが隣の人がみると有料の介護になる、というようなことを言っていた。例えではあるが分かりやすい。

里親の場合も有料で、いかにも正当な労働のように見えるが、実は里親手当は里親への労働の対価ではない。養育にかかる雑費的な性格(雑所得)のもので、研修に行った交通費などがそれにあたる。

里親手当は増えてきているが、労働の対価ではないのだからむしろ有効に使ったという資料を作ることに頭を悩ませることになる。

正当な里親手当とするべく国に訴えてはどうだろう。みてきたように、国は曖昧な里親手当で里親の立場をごまかしているのだから、簡単に認めようとはしないだろうが。

しかし、子どもの権利を保障する意味でも、里親としての地位の向上が必要だ。