国連の総括所見と体罰

今年2月に採択された国連子どもの権利委員会の日本に対する総括所見。ポイントとして「差別の禁止」「子どもの意見の尊重」「体罰」「家庭環境を奪われた子ども」「リプロダクティブヘルスおよび精神保健」「少年司法」があげられている。
なかでも、体罰について26パラで「家庭、代替的養護および保育の現場ならびに刑事施設を含むあらゆる場面におけるあらゆる体罰を、いかに軽いものでもあっても、法律において明示的かつ全面的に禁止すること」としている。
総括所見でここまでの踏み込みは前例がないのではないか。そして、総括所見で取り上げられたからというより、国内の子どもへの問題として、現在、政治領域でも関心が高まっている。おそらく、今月末には国会で体罰防止が法制化されるだろう。総括所見で指摘されているように、代替養育、とくに里親家庭でのしつけと称した体罰に一層の関心が寄せられないといけない。