専門里親が増えない、とか

専門里親ができて20年になると新聞に出ていた。あれは平成14年のこと。私は千葉県の里親会長をやっていて、まず自分が体験してみたいと手を挙げた。スクーリングの授業料は県が払ってくれたが、テキスト代や交通費などは自前。

会場は東京で、遠方から来る人は交通費が大変だろうな、と思った。

専門里親は期間が2年で、その都度研修も受けなければならない。

ところで、最近は専門里親になる人が少ないのだという。里親全体の5%。

そうだろうな、と思う。普通の里親は、虐待を受けた子どもなど負荷の大きな養育はなかなかできない。また、専門里親になったからと言って、専門里親対象の子どもがくるとは来るとは限らない。虐待を受けた子どもなど、通常の養育里親に委託されているから、とくに専門里親を活用しようという気にならないのではないだろうか、児相は。

子どもの委託費も高いわけだし。

専門里親ができた当時、対象となる子どもが増えていった。最初は虐待を受けた子どもだけだったが、非行や障害などが加わっていった。

それから、先にも述べた通り、2年間ごとに研修を受けることになるが、養育期間も原則2年間。必要があれば延長も可能だが、長く養育することになると、養育里親対象の子どもに切り替えることが多い。

いずれ見直さないといけないね、と言いながら、もう20年もたってしまった。

都道府県が自前で専門里親の研修をやっているところもある。私も講師に呼ばれたこともけっこうあったが、あれ、こんなプログラムでいいの、と感じるような研修も多かった。