10万円の給付に対する案内がやっと我が家にも来た。ぼんやりしていたが、世帯主に来る。
昔、結婚したての頃、行政から来る通知が「世帯主」宛になっていて、少しいい気分だったのを思いだす。しかし、妻はどう思っていたのだろうか。
折よく、今日の朝日新聞が「世帯主主義」について書いている。歴史的に見れば、戸主として明治民法で定められたもの。家を国家統合の単位として見た。戦後は廃止されて、「国民は個人として尊重される」とされた。
非常に多くの世帯主が男性(98%)、そして結婚後の姓も96%が男性の姓を名乗る。世帯主という考えが特定の家族像を補強している。それを行政サービスが行っている、ということになる。
人によっては些細なことと思うかもしれないが、世帯主に家族分のお金が振り込まれ、妻や子どもはそれをありがたくいただく。場合によっては、世帯主の酒代やパチンコ代に消えてしまうこともあり得る。
とっくになくなった世帯主の考えが亡霊のように生きていて、生きづらさを増長させている。