里親と自然災害

千葉県では昨年の台風で36件の里親家庭が被害にあった。そこで昨日の「里親の学校」では「里親と自然災害」をテーマにした。

この頃は自然災害が珍しいことではなくなった。また近々地震のやってくるような話もある。コロナウイルスも不気味だ。

里親家庭はボランティアで子どもを預かっているだけなので、施設職員のような身分保障がない。預かっている子どもを亡くしてしまうようなことがあったら、実親から賠償責任を問われないとも限らない。里親保険でカバーできるのかも不安だ。

実際に5日間の停電を体験した里親は、赤ちゃんが熱中症になるのではないかと心配したという。暑い時間帯は車のクーラーを利用し、夜はうちわであおいだとか。災害の起きる季節によっても対応は異なるだろう。委託されている子どもの年齢によっても対応は異なる。

日頃の備えにも話が及んだ。里親は避難訓練には必ず参加すべきだ、と。また、災害時には通信障害も起こる。電話回線がパンクする。子どもがケガをした場合の対応手順もあらかじめ考えておく必要がある。

さらに地域の子どもの救援をどうするか。3.11では三親等以内の親族が里親になったが、都市部には親族のいない家庭が多い。

里親になる時の研修では、こうした場合のリスクについて一切説明がなかった、ということも出た。

最近は児相の一時保護所にも定員以上の子どもが入っている。どうするのだろうか。未委託里親の活用もあり得るのではないか、など。

里親家庭の被害状況の把握も対応が遅かった。個人情報の扱いが厳重で状況把握が難しい。

地域との関連でいえば、里親であること、いま子どもが委託されていることは知らせておく必要があること。子どもとはぐれることだって考えられないわけではない。