里親にはどうして加算がないの?

行政で働く非常勤の人は、職員が当然と思っているようなところも「なぜ?」と思うらしい。児童養護施設の職員には、被虐待児の加算や研修に行くにも手当があるのにどうして里親にはないのか、という質問があった。

実はね、里親手当というのは労働の対価ではなくて研修やそのための交通費などに使うためにあるわけ。だから加算方式ではないの。そんな回答をした。支出を記録するようにとか最低基準にあるが、そのための事務費だってない。

以前にもここに書いたが、福祉施設は準公務員的な扱い。それに比べて里親は希望を抱いた一個人。法人と私人の違い。子どもが事故にあった場合でも、施設には甘いが里親には十分な保障もない。理屈からしたら反対だと思う。職員の方が業務としてやっているのだから問題が起きたら責任をとるべき。

被措置児童の虐待が疑われた場合にも、里親は登録を抹消される。児童養護施設に問題があってもそれを取り消されたという話は聞かない。