児相は介入か支援か、一時保護通学は

虐待問題に関連して、児童相談所の役割が国会などで議論されている。家庭の支援をすべきなのか親子分離をすべきなのか、チームを別にすべきなのか。どうも問題が見えていないように思う。
第一は支援で、介入する場合は判断を司法にゆだねるべきだ。この辺は、今回の国連子どもの権利委員会の日本政府に対する総括所見でも指摘されている。そうした原則を踏まえない議論では問題解決は難しい。
そう思っていたら、政府の閣僚会議で「一時保護の通学通園を認めよう」という動きが報じられている。従来の通学圏から切り離しておいて通学とは、「転校をしろ」ということだろうか。
「一時保護の通学通園を認めよう」というのなら、子どもの唯一の財産である地域から子どもを切り離さないことだ。ということは、里親を増やすなりにして、校区に少なくとも1つ以上の家庭を用意して、家庭環境において一時保護すべきだろう。
現実離れした議論だなあ、と思っていたら「OECは解体的出直しをしろ」というニュースが次に。なんだか、あらゆるところで解体的出直しが必要なはずなのに、質的な問題は後回しで、区ごとに児相をつくるとか、量の問題だけが議論されている。まあ、里親もそうだ。解体的出直しは現政府では難しいと言うところだろうか。