子どもインフラ

7日の経済財政諮問会議で骨太方針が発表になった。”異次元の少子化対策”については内容が固まっていないと見送り。ただ、教員の処遇改善など教育分野の施策が多く盛り込まれたという。

異次元の少子化対策と言いながら、財源が決まらないでいる。子どもを支援するお金がやりくり出来ないのであれば、さらに子ども周辺(教育、福祉、医療など)の対策はなかなか改革できないのではないかと思う。教員の処遇改善だけでなく、教育のあり方そのものの改革だって考えていく必要があるはずだ。不登校問題だってある。

子どもの福祉の隅っこにいる者としては、要保護児童への取り組みだって、敗戦直後の仕組みに手を入れてきただけで、もっと抜本的な改革が必要だろうと思っている。

児童相談所のあり方だって、ガラガラポンとするくらいの改革が必要だと思っている。

十数年前、シアトルの子ども福祉を見に行った。里子のことで、実親にも子どもにも、児相にも里親にも弁護士がついて、取り組む。大きな子ども裁判所もある。まあ大がかりだなというのが第一印象。しかし今になって考えてみれば、子どもを基本にしたあり方を目指すのであれば、しっかりやることだ。やりすぎるということはない。

考えてみれば、少子化対策というのでなく、子どもを基本に置いた各種施策が必要なのだ。そういう意味で、インフラであるべきだろう。国の債権も大人が返す気がないなら、子どもインフラの問題だ。とりあえず、と問題を先送りして、国の借金を子どもたちの将来に押し付ける国が、異次元の対策だって?