藤林武史さんへのインタビュー記事

今日の朝日新聞に藤林武史さんのインタビュー記事があった。大きなスペースを割いている。

平成27年当時、児童福祉法改正原案を作る過程でずいぶんとお世話になり、勉強をさせていただいた。お茶をしている時に、私が千葉県の市川・国府台に住んでいるというと、あそこの国立病院にはインターン時代通っていた、と話す。我が家の近くで、それだけでも親近感が湧いた。

最近、福岡市児相長の職を離れて、本音で当時のことを話している。内容にはまったく同感である。

児童福祉の分野では専門職の層が薄く、海外の動向を研究する人たちも少なかった。当事者から発言を聴くこともできなかった。そのため、児童福祉がガラパゴス化した、というのである。児相はサッカーでいえばゴールキーパーで、多くの支えがあって児相は機能する。虐待死などがあると、児童福祉のおかれた全体をみないまま、児相だけを責めるメディア側の批判もしている。

里親側に身を置いた私も、児相を責めることが多かった。それは、あるべき姿から遠い児相の現状に呆れてしまうことが多かったからだ。専門的な知識も少なく、現場にも疎い若い職員が多いということもある。仕組みは旧態依然で、経験の少なそうな若い職員。

その傾向はいまだに変わっていない。海外の動向などをいち早く掴み、子どもたちのためにどうしたらいいのかを考える、自己変革の組織であってほしいものだ。