『Q&A里親養育を知るための基礎知識』の29問目は、「年長児の委託（小学校高学年～中高生の場合）について教えてください」というもの。宮島先生が答えている。
６つのポイントを挙げている。
①子どもらしさを確立している。里親との間で共有することが大切。
②家族となることを強要すべきでない。家族になることをプラスの価値でのみ受け取られるとは限らない。
③しかし、必ず一緒に食事をすることなど一緒に暮らすうえでのルールを確立して互いに尊重すること。
④性差への配慮や思春期の特徴への理解が欠かせない。イライラなどは必ずしも不満があるからではなく本人にもどうしようもない不安定さにある。
⑤厳しい生き方を余儀なくされてきた子どもたち特有の反応にも注意する。人間関係に距離を取ることが難しく依存や退行を起こしがち。性を刺激するような立ち居振る舞いがみられる。里父母間の信頼関係が試される。
⑥自立への支援が里親の負担に一極集中しないようにする。
たしかにこの時期、自我が芽生え、体力もついてきて、養育が難しい。それだけに里親としてやりがいがある、ともいえよう。
